▶︎ワークショップ① 7/13(土) 〜 14(日)

「田んぼ、薪割りの仕事から学ぶ身体遣いと芸能」

「芸×農塾」の第一回目のワークショップを開催しました。

【初日】田んぼの草取りと舞の身体使い

この日は加藤木朗の作っている田んぼに入り、稲の間の雑草を手で抜きました。

田んぼの地主さんはじめ、農び会のみなさんの監督のもと、どれが雑草なのかを見極めます。

ぬかるんだ田んぼの中では、普通に歩くことは絶対に無理で、自然と「ナンバ」の動きになりました。

午後は田んぼで実体験したナンバの体遣いを、青森県の田子神楽の舞に活かしていく稽古でした。

踊りを覚えるのではなく、体の使い方を深く意識するための講座で、普段なかなか体験できない内容だったと思います。

【二日目】薪割りと太鼓の身体使い

朝一で熊谷元一記念館の特別展を、ガイドの原さんの解説つきで見学。

私たちのために、阿智村の昭和初期の農業の様子の貴重な写真もご用意いただきました。

昔の人の働く様子や子供たちの姿を見られて、逞しさや知恵を感じました。ありがとうございました。

伍和に戻ってからは天気の様子を見ながらの薪割り作業。

初めての方も多かったのですが、皆さん段々とコツをつかみ、後半はかなりパカーンと割れるようになりました!

お昼はみんなで火を起こして、猪のネックの豚汁、リブの焼肉と焼きそばを食べました。猪を食べると体がポカポカして元気になりますね。

午後は太鼓の稽古へ。

ぶち合わせだけでなく秩父屋台囃子や三宅の木遣り太鼓など、さまざまな打ち方をする太鼓を題材にし、薪割りで感じとった身体の有効な使い方を応用していただきました。

参加者の皆さん、2日間の慣れない作業で最後はヘトヘトだったと思いますが、最後まで集中して取り組んでいただきありがとうございました!

ご協力くださった農び会の皆さんも、お力添えありがとうございました。

そして雨の中取材でずっと付き添ってくださったデザインソレイユの北林さんと娘さん、カメラマンの林さん、信州アーツカウンシルの野村さんと早川さんも、一緒にご参加くださりありがとうございました!


▶︎自由参加日 9月7日

「OPEN作業DAY」

9月7日(日)、芸農塾の第一回目OPEN作業日でした。

愛知県からHさんご一家がご参加下さいました。

作業内容は

1.田んぼのヒエを鎌で狩る

2.畑の斜面の枯草を集めて燃やす

というものでした。

あまり農作業したことのないお子さんたちも、すぐに慣れて大活躍してくれました。

おかげさまでこれからの稲刈り、秋野菜の植え付けがスムーズにできそうです。

芸農塾、次回は11月2日、3日の第二回ワークショップです。

まだまだご参加お申し込み可能です。皆様のご参加お待ちしてます。


▶︎ワークショップ② 11/2(土) 〜 3(日)

「霜月祭りの里で狩猟と芸能のつながりを体験しよう」

11月2日、3日と「芸×農塾」ワークショップ第二弾が無事終了しました。

県外、そして海外からも12名の参加者が集まり、スタッフ5名も共に中身の濃い時間を過ごしました。

【初日】加藤木 朗による鹿踊り講座

ササラの意味や太鼓の特殊な口唱歌と叩き方に始まり、最大の特徴である装束をつけての動きへ。

太鼓、大口、ササラを、まずは一つずつつけて動いてみると、「思ったように動けない!」

「真っすぐかどうかが分からない!」と苦戦する皆さん。最終的にはすべての装束を身に着け、前も見えない状態での体裁きを体験していただきました。

装束が美しく収まり良いように立つだけでも大変なことでした。

【二日目 南信濃へ移動】

午前中はハンターの益山勝人さんによるお話と鹿解体の体験。

この日のために鹿を捕獲しておいてくださった益山さんは、命をいただくことの実感をして欲しいと、現役の猟師さんにしかできないお話を。

参加者の皆さんも益山さんのご指導のもと順番にナイフを持ち、皮を剥ぐところから始め、脚を外し、骨を抜いていきました。動物がだんだんと「お肉」になっていく様子を五感で感じられたのではないでしょうか。

お昼は奥様のお心づくしの鹿肉丼、茸汁、畑のお野菜の浅漬けや佃煮を美味しく頂戴しました。

午後は旧木沢小学校に移動し、木沢霜月祭り野郎会の皆さんによる、実演と舞の講座。

野郎会副代表の平澤一也さんはじめ10人もの方が集まってくださり、実際のお祭りを模した空間で舞を見せていただきました。

扇や刀の動きやその意味を、ひとつひとつ丁寧に熱心に説明していただき、笛や歌も覚えて「ぜひお祭りに来て笛を吹いてください。」とのお誘いまで。今後も足を運んで末永い交流へとつながって行くと良いですね。

【まとめ】

盛りだくさんの二日間でしたので、見聞きしたことを咀嚼して自分の経験として落とし込むまでに時間が必要となりそうです。

益山さんのお土産の鹿肉ともにじっくりと噛みしめていただければと思います。

次回は12月の収穫祭です。「芸x農塾」一年目を祝して、ワークショップ①でもお世話になった農び会の方々と一緒に五平餅作りに挑戦します。また来月お会いしましょう!


▶︎収穫祭 12/7(土)

「収穫祭、五平餅作り、奉納舞台」

阿智村が本格的な冬を迎えた12月7日、芸×農塾の収穫祭を行いました。

【五平餅作り】

「農び会」の皆さんに、郷土料理の五平餅の作り方を習い、タレ作りから焼きまでの全てを協力して行いました。

クルミと落花生をすり鉢ですりつぶし、砂糖や醤油、酒で味付けてタレを作ります。

半分つぶした「半殺し」のうるち米を、まず丸く玉にしてから串を刺して、手で徐々に草鞋型にのばします。

ガス式の焼き機で表面に焼き色をつけ、タレを塗って再度香ばしく焼き上げて完成です。

焼きたての五平餅と、阿智村で獲れたイノシシの味噌鍋を囲み、ワイワイ楽しくいただきました。

【奉納舞台】

今年は参加者がそれぞれの特技を披露しました。

笛、太鼓、踊り、人形劇と、まるで持ち寄りパーティーのように様々な演目。

田んぼの神様に楽しんでもらうと同時に、自分たちも楽しむ時間となりました。

終わった後、11月のワークショップでお世話になった霜月祭り野郎会の皆さんのお祭りに参加しに行くメンバーも。

【まとめ】

「芸×農塾」の目的の一つであった、地域と人、祭りと人の新たなつながりを生むことが実現しました!

来年も、より深く新たな視点から、農と芸能を結びつけて考え、体感できるワークショップを企画したいと思います。

最後に、今年度の講師をお引き受けくださった、猟師の益山さん、霜月祭り野郎会のみなさん、阿智村伍和の「農び会」の皆さん、毎回取材で参加してくださった伊那谷サラウンドの北林さんとカメラマンの林さん、アキちゃん、信州ACの野村さん、早川さん、佐久間さん、峰村さん、全国津々浦々、そして海外からの参加者のみなさん、お一人お一人に感謝申し上げます。ありがとうございました!

来年度もどうぞよろしくお願いいたします!