舞台
20代、30代、日本各地に出かけてはその土地のお囃子や舞の取材をしてきた加藤木は、お囃子や舞踊、大道芸など多数の演目を持つ。
「現地の通りに忠実にやるだけなら、自分でなくてもいい。それは保存会の人たちがする仕事だ。自分はいつも、伝統と戦っている。」
人々の守り受け継いできた伝統に敬意を払いつつ、それに挑み、加藤木 朗というフィルターを通して現代人の感性に訴える形に変えて舞台へとあげている。神様に舞いを奉納することもあるが、舞台人として、あくまでも生身の人間のお客さんがご覧になって楽しいと思ったり、感動したりするように、飽きないように、と工夫を絶やすことはない。
芸能舞台
音舞語り
音舞語りとは、加藤木朗が執筆する物語を日本古来の舞踊や音楽、語りの手法などを用いて表現する和力独自の舞台作品だ。あえてわかりやすく言うならば「和製オペラッタ」と言えるかもしれない。モチーフや題材は作品ごとに変わる。親子や男女の絆、愛情といった時代を超えた普遍的なものを描くと同時に、時に世情をも反映した悲喜こもごものストーリーが、観る者の感情に訴え、心に余韻を残す。現在までに上演された作品は14を数える。